2006年の秋を向かえ、パソコン雑誌やパソコンショップなどで「Windows Vista Premium Ready」という新しい言葉を目にしている方も少なくないと思いますが、いったいこの言葉は何かについて今回は解説します。
2007年1月に WindowsXP の後継OSとなる Windows Vista という新しいOSが発売予定であることは多くの方がご存知かと思います。
そして、Windows Vista への移行期である今、WindowsXPパソコンを購入しても、スムーズにOSのアップグレードができるように、Windows Vista に対応していることを意味する「Windows Vista Capable」というシールなどをはりお知らせしています。
ただし、もう少し詳しく解説すると、「Windows Vista Capable」は、「Windows Vista Home Basic」というOSのバージョンまでの動作をある程度保証しいるだけで、Windows Vista の全てのバージョンまで動作することを保証しているわけではないのです。Aeroを含む Vista のフル機能を使うにはスペック不足と言えます。
それに対し、Windows Vista の大部分の機能が動作する条件になっているのが「Windows Vista Premium Ready」なのです。
ただし、メーカーによっては「Premium Ready」相当スペックのパソコンであっても、これらのシールをはっていないこともあるので、シールがはっていないので全くWindows Vista が動作しないともいえないこともあります。
Windows Vista へのアップグレードを考えている場合は、これらのシールを参考にするとよいと思います。
「どうせ2007年1月には、WindowsXP の後継OSとなる Windows Vistaが発売になるんだったら、今、パソコンはほしいけれど、購入時期を待ったほうがいいのでは?」と思うのが人間の心理です。
しかし、よく考えてみてください。現在普及しているOSは WindowsXP、後先を考えないで Windows Vista のパソコンを購入したとすると、それまで動作していたアプリケーションソフトが動作しなかったり、データ交換ができなかったりなどトラブル発生の際、一定期間、対処できないことや、OSの違いにより全く対処できないことも考えられます。
加えて、WindowsXP と Windows Vista のインターフェイスはかなり異なるので、慣れないと、かなり使いにくいのと、搭載されているブラウザのInternet Explorer 7 では、かなり多くのページが表示できない、会員登録しているコーナーに入れない、または「当ページは Internet Explorer 7 には対応しておりません」などと明記されており、よほど納得したうえで Windows Vista を利用しないと、思わぬトラブルになることが予測されます。発売後の各種バグ対応はしていくと思われますが、安定したOSの評価を得られるまでは、安易な購入はおすすめできません。
趣味でパソコンをやるだけならいいのですが、仕事など日常的にパソコンを利用しているのであれば、そのことを十分考慮して、現在のWindowsXPパソコンにするか、アップグレードを前提に 「Windows Vista Capable」や「Windows Vista Premium Ready」のパソコンにするか、2007年1月発売の Windows Vista のパソコンにするか、熟考のうえ購入することが重要だと思います。
個人的見解としては、この2006年秋モデルは、実質、最後のWindowsXPパソコンになるとともに、各メーカーとも Windows Vista の発売をにらんだスペックになっているので、かなり高いスペックのWindowsXPパソコンが手ごろな価格で発売されているとも言えるため、今すぐパソコンを使いたいのであれば、悩むこともなくWindowsXPパソコンを購入すべだと思います。
Windows Vista へのアップグレードも検討している場合は「Windows Vista Capable」や「Windows Vista Premium Ready」対応のパソコンを選択するわけですが、アップグレードするということは、OSである「Windows Vista」を2万円~3万円程度追加購入することになることも忘れないでください。当然、自分でOSをインストールすることになります。
■マイクロソフト社推奨の Windows Vista 対応パソコンのスペック
★Windows Vista Capable
・C P U………………最近のCPU(動作周波数800MHz以上)
・メモリー………………512MB
・グラフィック機能……DirectX 9 対応(WDDMサポート推奨)
・ビデオメモリー………条件指定なし
・HDD…………………20GB(15GB以上の空き)
・光学ドライブ…………CD-ROMドライブ
・オーディオ……………条件指定なし
・インターネット………条件指定なし
★Windows Vista Premium Ready
・C P U………………32bit/64bitのCPU(動作周波数1GHz以上)
・メモリー………………1GB
・グラフィック機能……Windows Aero対応
※「Windows Aero対応」とは、WDDM(Windows Display Driver Model の略称で、Vista 用ドライバーのこと)に対応していること。ハードウエアで稼動する Pixel Shade 2.0 および32bitカラー表示への対応が必要。
・ビデオメモリー………128MB ※(注意)しかし実質「256MB」でないと動作が多少重いと思います。
・HDD…………………40GB(15GB以上の空き)
・光学ドライブ…………DVD-ROMドライブ
・オーディオ……………オーディオ出力機能
・インターネット………インターネット接続機能
よりよい PC Life の一助になれば幸いです。
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