今回は『最新技術搭載パソコンの購入』について考えてみたいと思います。
2013年、大きく話題になった最新技術搭載パソコンと言えば、「ハズウェル(Haswell)」という開発コード名で呼ばれていたCPUを搭載したパソコンではないでしょうか。
2013年6月、世界第1位の半導体メーカーであるアメリカのインテル社が開発した「第4世代コアプロセッサー」で、処理性能を強化すると同時に、消費電力を大幅に削減したCPUです。
CPUのコアとチップセットを1チップ化した「Uシリーズ」と「Yシリーズ」を新たに投入して、より薄く小さいパソコンやタブレットを作りやすくしました。
内部構造は第3世代コアとさほど変わりがない一方、ノートパソコン向けの一部モデルでは、CPUの動作状態を示す「Cステート」を「C10」まで拡張して、ほとんど電力を消費しないまま待機できるようになり、特にWindows8と組み合わせた場合に、大きな効果を発揮すると言われています。
また、内蔵グラフィックス性能が強化されたのも特徴。第3世代のコアi7-3687Uに比べて、第4世代のコアi7-4558Uでは、ベンチマークソフト「3Dmark11」のスコアが2倍以上も向上。「4K」解像度にも初めて対応しています。
各メーカーとも、第4世代コアの特徴を生かしたノートパソコンが続々登場しています。
重さはわずか1060gで、最薄部が12.8mmの厚さながら、13.3型のタッチ対応フルHDディスプレイを搭載したのがソニーの「バイオプロ13」。バッテリー動作時間が約13時間と長く、これには第4世代コアが大きく貢献しているという。
ノートパソコンでは例を見ない3200×1800ドットの超高解像度ディスプレイを搭載して、写真や動画の表示品質を向上させたのが、富士通の「ライフブックUH90/L」……etc。パソコン雑誌に、様々な製品情報が紹介されています。
◆「ハズウェル(Haswell)」CPUの見分け方
・「ハズウェル(Haswell)」CPU → Core i7-4558U / Core i5-4200U など
・「ハズウェル(Haswell)」以前のCPU → Core i7-3687U / Core i5-3337U など
「第4世代」は後半部分が「4……U」、「第3世代」なら「3……U」となっているので、先頭の数字が「4」なら「ハズウェル(Haswell)」CPUということになります。
と、ここまで2013年に大きく話題になった最新技術「ハズウェル(Haswell)」CPUについて簡単に解説してきましたが、本題はここからになります。
パソコンを購入する際、予算に余裕があった場合、そして、目新しい最新技術が搭載されたパソコンが目の前にあったら興味を引くことは確かです。とりあえず試してみたいという心理も理解できます。
しかしながら、パソコンに限らず、技術の進歩は日進月歩です。現在、大きな話題となっている「ハズウェル(Haswell)」CPUを搭載パソコンも、時の流れとともに当たり前の技術になる運命が待っています。
2001年8月、インテル社は、1つのCPUを仮想的に2つにする「ハイパースレッディング(Hyper-Threading=HT)」というマイクロプロセッサの高速化技術を発表しました。当時は画期的な最新技術でした。発売されたCPUも高額でした。しかし、時は流れ……2013年11月(明日から12月)現在では当たり前の技術となり、さぼどたいした技術ではなくなってしまっている……といったら語弊がありますが、それら過去の技術の積み重ねにより、よりコンパクトに、より高速に処理し、より消費電力をおさえ……というように日々進歩し続けているのです。インテル社は現在も「ハズウェル(Haswell)」の上をいく性能のCPU開発を続けています。
パソコン購入に際して重要なことは。
CPUに限らず、パソコンの最新技術搭載ということに目を奪われるのではなく、(1)自分はパソコンで何をしたいのか、(2)目的に応じて、どのような性能のパソコンを選ぶべきなのか、(3)処理能力の速いCPUでないといけないのか、(4)移動して使うことが多いので、バッテリーの駆動時間を最優先すべきなのか、(5)多少乱暴にあつかっても壊れない頑丈さを重視するのか、(6)メーカーの信頼性を重視するのか、(7)2台目、3台目のサブマシーンなので価格重視でいいのか、(8)DTPやCADを扱うので画面サイズ、解像度、色調、CPUの処理速度と大きな物理メモリ搭載を必要とするのか……など、「使用目的を最優先に考えることが、経済的で、賢いパソコン選びになる」と思います。
パソコン購入の参考になれば幸いです。
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