今使ってるパソコンを処分したいんだけど……どう処分したらいいんだ? 意外と知られていないパソコンの処分方法について今回は解説します。
パソコンを処分するからといって、ゴミ集積所に置いていても回収はされません。パソコンはルールに則って然るべく処理しなければなりません。そのルールの1つが「PCリサイクル」になります。
個人向けパソコンの購入代金が、販売店の利益、消費税からなっているのは容易に想像できますが、それだけではありません。実は、個人ユーザーが使い終えたパソコンをメーカーが回収・再生資源化するための「回収再生資源化料金」というものが含まれているのです。これは資源有効利用促進法に基づく施策で、2003年10月から開始されており、ユーザーは購入時にパソコンを処分するための料金を支払っているので、使い終えた時に新たに費用がかかることはないのです。ただし、2003年10月以前に販売されたパソコンや企業向けに販売されたパソコン、この施策を運営する「3R推進協会」に加盟していないメーカーのパソコンは対象外となり、パソコンを処分する際に別途費用がかかるので注意が必要です。
資源有効利用促進法とは、資源が大量使用、大量廃棄されることを抑制し、リサイクルによる資源の有効活用を促進するための法律で、2010年に施行されました。同年には、企業などの事業所で廃棄されるパソコン、2003年からは家庭で廃棄されるパソコンの回収・再資源化がパソコンメーカーに義務づけられました。
パソコン3R推進協会によると、回収されたパソコンは、例えば、きょう体(プラスチック)、液晶パネル・ブラウン管、シャーシ、ケーブル、HDD、電源、各種基板、フロントパネル、マウス、キーボード、解体の残りなどに解体され、パソコンの資源再利用率は、ノート型で約50%、デスクトップ型では70%以上を超えているとのことです(2009年度データ)。
以前、雑誌の記事で見たのですが、パソコンのリサイクル事業を行っている富士通アイソテック社では、HDDは情報漏洩につながる可能性があるため、専用の機械で確実に物理的に破壊していたり、梱包材となるポリエチレン袋や発泡スチロールは、減容されペレット化され、プラスチックメーカーなどに卸されているという記事や取材写真を目にしたことがあります。
具体的なパソコンの処分方法としては、以下の3パターンになります。
■パソコンメーカーにリサイクルを依頼する
2003年10月以降に発売され、リサイクルマークが貼付されたパソコンは、リサイクル料金が招集済みなので以下が手順になります。(1)パソコンメーカーの窓口に電話をしてリサイクルを依頼します。 ⇒ (2)PCリサイクル専用の「エコゆうパック伝票」が送られてきます。 ⇒ (3)パソコンを梱包して、送られてきたPCリサイクル専用の「エコゆうパック伝票」を貼り付けます。 ⇒ (4)郵便局に回収を依頼します。持ち込むことも可能です。この後、パソコンは回収され再資源化センターに送られて処分されます。注意点としては、必ず送られてきたPCリサイクル専用の「エコゆうパック伝票」を使用しなければならないことです。この伝票を持たずにいきなり郵便局に持ち込んでも受付してもらえないので注意してください。
このシステムを利用するメリットは、メーカーに電話をして回収してもらえるので処分に手間がかからないことです。一方、デメリットとしては、2003年10月以前に発売された古いパソコンを処分する場合は処分費用がかかることです。また自作機はひきとってもらえない場合があり、パソコン3R推進協会に直接お願いして処分することになります。
参考までに、パソコンのタイプ別・回収再資源化料金は、パソコン3R推進協会の場合、税込・1台あたり、「ノート型:4200円」、「デスクトップ型:4200円」、「液晶ディスプレイ:4200円」、「液晶一体デスク型:4200円」、「CRTディスプレイ:5250円」、「CRTディスプレイ一体型:5250円」です。各メーカーの場合「3150円~4200円」です(2013年2月現在)。
■ネットオークションで売却
パソコン処分の別の選択肢としては、ネットオークションで売却するという方法もあります。ただし、出品や発送に手間がかかったり、古いパソコンなので、買い手がつくまでに時間がかかることも多く、また、買い手がつかないことも予想され、確実な処分方法とは言い難いです。ネットオークション未経験者の場合、オークションサイトへの登録から始めなければならないので面倒かもしれません。ネットオークションに慣れている人にとっては、この限りではないので、最後は個人の判断になります。
■パソコン買い取り専門店に売却
当サイトのリンクメニューにも掲載していますが、「ソフマップ」など、パソコン買い取り専門店に売却するという選択肢もあります。当サイト管理人としては、パソコン買い取り専門店に売却することをおすすめします。当サイト管理人は、過去に何度も「
ソフマップ」を利用しています。
「ソフマップ」はパソコン関連製品の買い取り専門店で、パソコンメーカーとも業務提携しており、中古パソコンの販売店や販売ルートを持っている企業だからできるワザです。一般のリサイクル店にパソコンを持ち込んでも、てきとうな値段で買いたたかれて終わりです。しかし、パソコン買い取り専門店の場合、買い取り対象のパソコンを、メーカー、発売時期、搭載メモリ、DHH、グラフィックボード、無線機能、オフィスの有無、マニュアルの有無、リカバリーCDの有無……etc、各種の査定を厳格に実施して買い取り価格を提示してくれます。提示された価格に納得できれば、お店に買い取ってもらいます。自作機やショップパソコンであっても搭載されているパーツを査定して買い取り価格を提示してくれます。自作だから買取しないということはありません。簡単な手続きで売却ができてしまうえ、処分費用がかかりません。ただ、古すぎるパソコンや完全に故障しているパソコンは、買い取り対象にならなかったり、期待した価格で買い取ってもらえない場合もあります。
東京など、近くに「ソフマップ」のお店がある場合は、直接お店に買い取ってほしい製品を持ち込むことも可能です。対象製品を持っていくと、その場で査定してくれます。持ち込んだ製品にもよりますが、パソコンの動作検証、パーツ検査などを実施されるので、1~2時間程度時間がかかる場合は、時間をつぶす必要がありますが、デジカメなどサイズの小さい製品ならすぐ査定が終わるので持ち込みが便利でしょう。当サイト管理人は、仙台市に「
ソフマップ」のお店があった時に直接パソコンを持ち込んで買い取ってもらったこともあるし、仙台店が閉店してから東京の新宿店に持ち込んだこともあります。
当サイト管理人のような地方在住者は、「ソフマップ」のインターネットショップを利用するのが便利だと思います。買い取ってほしいパソコンが売れるのかサイトで検索したり、郵送での買い取り査定、訪問での買い取り査定などもあるので大変便利です。サイトの検索で対象外製品でも郵送して査定してもらって高く買い取ってもらえることも少なくないので、パソコン処分方法の1つとして、当サイト管理人は「パソコン買い取り専門店に売却」することをおすすめします。
よりよい PC Life の一助になれば幸いです。
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