今年の冬は全国的に異常なほど寒いですね。……という書き出しだからと言って、天気のお話ではありません。パソコンのハードディスク(以下「HDD」)の動作温度についてのお話です。
みなさんは、パソコンのHDDの適切な動作温度について考えたことがありますか。まぁー普通は、私も含めて、そんなことをいちいち考えてパソコンを利用することはまずありませんよね。しかしながら、知らなかったという無知によってパソコンの故障の原因や、故障しやすい土壌を自分が作り出してしまうこともあるので、知識として、これからお話しするHDDの動作温度について覚えておくとよいと思います。
通常、パソコンやHDDのメーカーのカタログに記載のあるHDDの動作保証温度は「約5度~約60度」が一般的です。
「なんだ、約60度までOKなんだ」と思う人もいるかもしれませんが、よりパソコンを長く使いたいのであれば(HDDが故障すれば、パソコンも使えなくなるわけですから)、HDDの温度をできるだけ低くおさえた状態で使うように心がけることが大切です。
HDDは発熱すると故障する確立が上がり、「HDDの温度が10度上昇すると、故障率が2倍になる」と言われています。
HDDメーカーは、HDDが故障するまでの平均時間を表す「MTBF(平均故障間隔=Mean Time Between Failure)」という数値を公開しています。HDDメーカーのシーゲイト社が公開しているHDDに関する実験データによると、温度が25度の時に60万時間だったMTBFが、35度になると40万時間以下に下がります。また、50度になると約20万時間まで下がり、25度の時と比較して故障確立が3倍になるという結果が報告されています。
このように、HDDは動作温度によって故障発生の確率が変わるので、長くパソコンを使いたいのであれば、室温、パソコンの稼動時間、通常の保管状態は勿論のこと、夏場の自動車内への放置など、些細なことではありますが、パソコンの保管や動作を含めたHDDへのいたわりを心がけたいものです。
尚、HDDの温度を計測するソフトは、ネット上にフリーソフトがたくさん配布されているので、気になる場合は利用するのも一考でしょう。
よりよい PC Life の一助になれば幸いです。
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