2005年か2006年頃に掲載した『10万円以下のノートパソコンは買いか?』以降、何度か「10万円以下のノートパソコン」に関する情報を発信してきました。
【第7回】2013年、10万円以下のノートパソコンは買いか?
【第34回】2014年、10万円以下のノートパソコンで、「WindowsXP サポート終了」と「消費税8%」に備える
【第48回】2014年、副業、フリーランスが10万円未満のパソコンを買うメリット
情報がかなり古くなったので、今回は、『2018年版、10万円以下のノートパソコンを買うメリット』について解説します。
◆「消耗品費」として経費処理できる
『【第48回】2014年、副業、フリーランスが10万円未満のパソコンを買うメリット』の中でも解説していますが。
フリーランス、SOHO、副業、個人事業などをしている方がパソコンを買った場合、購入金額によって経費処理金額が変わってきます。
税法上、『1台あたり10万円未満のパソコンは、購入金額の全額を「消耗品費」として経費処理することが可能』になります。
しかしながら、『1台あたり10万円以上のパソコンは「固定資産」として扱われるため、購入金額を全額経費で処理することはできません。「減価償却費」として、定額法または定率法により、購入金額を4年間に分割して毎年経費処理する』ことになります。
「売上 - 経費 = 収入」になるわけですが、得た収入には所得税がかかります。
つまり、経費が多いほど収入は少なくなり、収める税金は少なくなるのです。
例えば、年間100万円の副業収入があったとします。そして、その年、95,000円のノートパソコンを買った場合、95,000円全額が「消耗品費」経費として差し引かれます。
すると、「100万円 - 95,000円 = 905,000円」となり、905,000円の収入に対して所得税がかかります。
日本の所得税率は以下になります。
195万円以下 → 5%
195万円を超え~330万円以下 → 10%
330万円を超え~695万円以下 → 20%
695万円を超え~900万円以下 → 23%
900万円を超え~1800万円以下 → 33%
1800万円を超え~4000万円以下 → 40%
4000万円超 → 45%
正社員なり派遣で働きつつ副業で収入を得た場合は、本業と副業の合計収入で所得税率が決定します。
仮に税率が20%だった場合、以下の計算から「181,000円」の税金が発生します。
905,000円 × 20% = 181,000円
ただし、実際には、他の経費も計上するはずなので、副業収入の905,000円から更に通常経費を差し引いた金額に対して所得税がかけられるので、181,000円の税金が発生することはないことも補足しておきます。
一方、もしもこれが、同じ100万円の副業収入があり、105,000円のノートパソコンを買うと、購入金額が10万円以上になるため、「減価償却費」として経費処理する必要があります。
定額法で単純計算すると「105,000円 ÷ 4年間 = 26,250円」となり、1年間に経費として差し引けるのは「26,250円」になります。
すると、「100万円 - 26,250円 = 973,750円」となり、973,750円の副業収入に所得税がかかります。
同じ20%の所得税だった場合、10万円以下のノートパソコンを買った時より、13,750円多い194,750円の税金が発生するのです。
973,750円 × 20% = 194,750円
このように、1年単位で比較した場合、税金を多く支払うことになるのです。
こちらの計算でも、実際には、他の経費も計上するはずなので、副業収入から更に通常経費を差し引いた金額に対して所得税がかけられるので、194,750円の税金が発生することはないはずです。
更に加えて補足するなら、本業の仕事側で年末調整をしている場合、一度税金の計算がおこなわれており、翌年の2月~3月の確定申告で副業などの税を確定するわけですが、副業収入や経費額にもよりますが、本業で多くの税金を納めている場合、確定申告することにより、本業で収めた税金が逆に戻ってくる(還付金が発生する)ことも少なくありません。
サラリーマンには経費は認められていませんが、本業の他に副業などをすると、個人事業主として扱われるため経費が認められます。本業のサラリーマン側で多く収めた税金を取り戻すことも可能なのです。
その際、10万円以下のノートパソコンを買うか、10万円以上の製品を買うかによって、計上する経費額が変わり、かかる税金額も変わることを意味し、節税対策にもなるのです。
フリーランス、SOHO、副業など、個人事業をしている方に限らず、本業がサラリーマンであったとしても、副業をすることによって収入や税金は大きく変わるので、その視点から考えても、10万円以下のノートパソコンを買うメリットは非常に大きいと言えます。
注意点としては、明確な目的があり、その目的を達成するために10万円以上の製品を購入する必要がある場合は、この限りではありません。
◆性能が格段に向上している
Windows95や98時代のノートパソコンは勿論のこと、『10万円以下のノートパソコンは買いか?』を書いた2005年~2006年頃と、2018年現在のノートパソコンを比べると、比較にならないほどノートパソコンの性能は格段にあがっています。
「価格は安く、性能は非常に上がっている」の一言につきます。
Windows95や98時代のノートパソコンは20万円~30万円が当たり前でしたが、この当時のノートパソコンの性能の製品を2018年現在で探すとしてら5千円もしない……というより、そういうパソコンは、性能レベルが低すぎて存在すらしません。
Windows95や98時代のノートパソコンは価格が20万円~30万円、HDDは2GB~4GB、メモリの32MB~64MB、無線LAN機能なし、有線LAN機能もなし。
2018年現在のノートパソコンは、Windows95や98時代のデスクトップパソコンの何百倍もの性能になっていると言っても過言ではありません。
HDD容量比で考えると250~500倍、物理メモリ容量比で考えると250倍、CPU性能は比較する対象にすらなりません。バッテリー駆動時間も比較の対象にならないでしょう。
2005年~2006年頃と比較しても、当時、デスクトップパソコンのほうがノートパソコンより性能がよいとされていましたが、パソコンの技術の進歩は目覚ましく発展し、2018年現在では、ノートパソコンとデスクトップパソコンの性能差がほとんどなくなってきています。
2005年~2006年頃には存在しなかった、超軽量のウルトラノートブック、折りたたんでタブレットになったり、タブレットとキーボードに分離して使える2 in 1 パソコンと呼ばれる変形型ノートパソコン、バッテリーのもち時間も10~20時間以上も珍しくなくなっています。
データを保存するHDDなどのストレージ部も、500GB(ギガバイト)なんて当たり前、1TB(テラバイト)以上搭載するノートパソコンすら存在しています。
メモリも8GBが標準搭載されている製品も多数存在しています。
DVDなどの光学ドライブ標準搭載、無線LAN(IEEE802.11 a/b/g/n/ac)標準搭載、画面サイズも約9型~17.3型、HD、フルHD、IPSパネルの製品もあります。
CPUは第8世代のCore i7の製品もあります。
目覚ましい技術的な進歩をとげた製品の具体的な性能を説明したらきりがありませんが、2018年現在、10万円以下のノートパソコンは格段に性能が向上しています。
◆2018年、パソコン購入を検討するなら
2018年現在、パソコンはパソコンメーカーの直販サイトで賢くお得に買うことが出来ます。
通常製品が10万円以下で購入することもできますが、型落ちした製品……つまり、10万円以上で販売されていた高性能なノートパソコンが、アウトレット品として10万円以下で販売されることもあります。
パソコンメーカーの直販サイトを利用して、賢くお得なノートパソコンを買うことができる時代になっているのです。
2018年現在でも、まだまだ知らない人も多いのですが、同じ機種のパソコンであっても、パソコンメーカー直販サイトを利用して購入すると、3年間保証になるメーカーがあったり、OS、CPU、メモリ容量、HDD容量、クラフィックボード、光学ドライブなどの変更や SSD の追加搭載など、仕様を自分好みにカスタマイズ(変更)することもできます。不要な機能は減らし安いものに変更したり、必要な機能を搭載できたり、自分で価格を調整することも可能なので、利用価値は非常に大きいと言えます。
補足事項として、2018年現在、家電量販店には Windows 10 搭載製品しか並んでいません。
しかしながら、パソコンメーカーの直販サイトなら、余裕でWindows 7 搭載パソコンを選ぶことも可能です。そして、そのWindows 7搭載パソコンは「Windows10のダウングレード権行使による」製品なので、後で、Windows10に無料でアップグレードすることも可能なのです。
仕事でパソコンを使うためソフトの互換性が心配で最新OSのWindows 10 を使うことに抵抗がある場合には、Windows 7 搭載パソコンを迷わず選択することもできるので、パソコンメーカーの直販サイトの利用価値は大きいと思います。
◆価格帯別最新情報
★随時更新された10万円以下のノートパソコン最新情報は以下で確認できます★
【2万円台ノートパソコン】最新情報はこちら(2021年3月26日更新)
【3万円台ノートパソコン】最新情報はこちら(2021年3月26日更新)
【4万円台ノートパソコン】最新情報はこちら(2021年3月26日更新)
【5万円台ノートパソコン】最新情報はこちら(2021年3月26日更新)
【6万円台ノートパソコン】最新情報はこちら(2021年3月26日更新)
【7万円台ノートパソコン】最新情報はこちら(2021年3月26日更新)
【8万円台ノートパソコン】最新情報はこちら(2021年3月26日更新)
【9万円台ノートパソコン】最新情報はこちら(2021年3月26日更新)
パソコン購入の参考になれば幸いです。
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