みなさんは、バッテリー駆動時間の長いノートパソコンを買ったはずなのに、「思っていたほどバッテリーがもたない」と感じた経験はありませんか?
パソコンの「バッテリー駆動時間」の仕様は確認したはずなのに……。
今回は、その疑問を説明しながら、「バッテリー駆動時間が15時間超えのノートパソコン」について解説いたします。
◆バッテリー最大駆動時間は2種類ある
みなさんは、メーカーが記載しているノートパソコンの「バッテリーの最大駆動時間が2種類ある」ことをご存知でしょうか。
「JEITA測定法 Ver.1.0」規格と「JEITA測定法 Ver.2.0」規格です。
どちらも、「一般社団法人・電子情報技術産業協会 (JEITA: Japan Electronics and Information Technology Industries Association)」が策定した規格で、2001年に決まったのが「JEITA測定法 Ver.1.0」規格、2014年に決まったのが「JEITA測定法 Ver.2.0」規格になります。
まぁ~ハッキリ言えば、14年も前に策定された「JEITA測定法 Ver.1.0」では、あまりにも時代にそぐわないので、新しい規格が策定されたというのが現実です。なので、「JEITA測定法 Ver.2.0」規格のほうが、テスト条件が厳しくなっています。下記が、その規格内容になります。
★「JEITA測定法 Ver.1.0」規格
・2001年8月施行
・画面解像度 「20カンデラ/平方メートル」、または、「最低輝度」
・無線LAN 規定なし
・動画ファイルの解像度 320×240ドット
・画面サイズ 320×240ドット
・動画コーデック MPEG-1
★「JEITA測定法 Ver.2.0」規格
・2014年4月施行
・画面解像度 150カンデラ/平方メートル以上
・無線LAN 接続
・動画ファイルの解像度 1920 × 1080ドット
・画面サイズ フルスクリーン
・動画コーデック H.264/AVC
多少専門的な内容になりますが、速い話、「JEITA測定法 Ver.2.0」のほうが、より厳しい動作テストをしているということです。逆に言えば、「JEITA測定法 Ver.1.0」のほうがパソコンにかかる負荷が軽いため、バッテリーの駆動時間が長くなります。
ここで問題になるのが、各パソコンメーカーの告知(掲載)のしかたです。
直前にも書きましたが、「JEITA測定法 Ver.1.0」のほうがパソコンにかかる負荷がかるいため、当然、バッテリーの駆動時間が長くなります。パソコンメーカーによっては、負荷の軽い「JEITA測定法 Ver.1.0」のテスト結果を告知し、「このノートパソコンのバッテリー駆動時間は長いですよ」……と告知しているところもあります。補足事項に、「JEITA測定法 Ver.1.0」と掲載されているのでウソの告知ではありません。
その一方で「JEITA測定法 Ver.2.0」のテスト結果を掲載しているパソコンメーカーもあります。
一概には言えませんが、同一製品の場合、「バッテリー駆動時間に6時間以上の差」があります。
なので、バッテリー駆動時間の長いノートパソコンを検討している場合は、「JEITA測定法 Ver.2.0」規格の結果を掲載しているメーカーの製品を購入する。あるいは、「JEITA測定法 Ver.1.0」のテスト結果を掲載している場合は、掲載している時間から「マイナス6時間程度しか駆動しない」と考えて、購入製品を選定するとよいのではないかと思います。
「JEITA測定法 Ver.2.0」規格が施行されて1年半以上経過した2015年12月現在、最新モデルのノートパソコンのバッテリー最大駆動時間は「JEITA測定法 Ver.2.0」規格のテスト結果が掲載されている場合が多くなっていますが、いまだに「JEITA測定法 Ver.1.0」のみの掲載をしているメーカーもあるので注意が必要です。
当サイトでは、「JEITA測定法 Ver.2.0」規格のテスト結果を掲載しているパソコンメーカーの「10時間以上駆動」、「15時間以上駆動」、「20時間以上駆動」するノートパソコンの最新情報ページを随時更新しています。
★20時間以上駆動するノートパソコン最新情報 (2015年12月20日更新)
★15時間以上駆動するノートパソコン最新情報 (2015年12月20日更新)
★10時間以上駆動するノートパソコン最新情報 (2015年12月20日更新)
パソコン購入の参考になれば幸いです。
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