消えるハードディスク

「消えるハードディスク」……なんとも不気味なタイトル。

怪奇現象? 心霊現象? なぁ~んて思ってしまうかもしれませんが、怪奇現象でも心霊現象でもイリュージョンでもなんでもありません。パソコン関係のお話です。

みなさんのパソコンのハードディスクドライブ(以下HDD)を消してごらんにいれましょう!

WindowsXPやVistaパソコンをご利用のみんなさ、マイコンピュータ(コンピュータ)を開いてください。次に、存在しているHDDを右クリックしプロパティをクリックしてください。

次の画面にはHDD容量が「バイト」と「GB(ギガバイト)」という単位で表記されているはずです。同じパソコンのHDD容量なので単位は違えど同じ数字のはず……。

なになに? 違うって? HDD容量が……き、き、消えて……少なくなっている!

パソコンに詳しい人なら当然の知識ですが、改めて解説します。

HDDメーカーは「HDD容量を10進数で表示する」ことを採用しているのに対し、WindowsというOS(オペレーションシステム)は「HDD容量を2進数で表示する」ことを採用しています。

つまり、HDDメーカーは「1K(キロバイト)=1,000バイト(10の3乗)」として計算しますが、WindowsというOSは「1K(キロバイト)=1,024バイト(2の10乗)」として扱っているのです。

つまり、同じ容量のHDDであっても「1K(キロバイト)あたり24バイト」の差があるのです。

HDD容量が小さい場合は、さほど問題にする差にはなりませんが、HDDの大容量化が急速に進んだ現在では、計算方法の違いによって表記される容量に大きな差が生じるようになっているのです。

10進数をベースに考えた場合、「1TB(テラバイト)=1,000,000,000,000バイト」になりますが、2進数では「1,024×1,024×1,024×1,024バイト=1,099,511,627,776バイト」になります。

HDDが大容量化した現在、10進数で「320GB(ギガバイト)」というパソコンの場合、WindowsというOS上では「298GB」になってしまい、「32GB」という10%もの差が生まれてしまうのです。

「320GB」のHDDのはずなのに「298GB」……。まさに「消えるハードディスク」なのです。

よりよい PC Life の一助になれば幸いです。

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